祝日の朝9時というのに、そこはすでに熱気に溢れていた。
「プロのスウィングが間近に見られるばかりか、直々のレッスンが受けられるかもしれない」。 そんな期待を胸に集まったのは、150人を超す大ギャラリー。 橋は「普段のトーナメントよりも視線を感じてキンチョーする〜!!」と言いながら、普段の練習と同じ手順でサンドウェッジから打ち始めた。 中でもひときわ大きな感嘆と歓声が起きたのは、“ツアー最後の職人”田島が放つドライバーショットだった。アマチュアにはけして真似することのできない低弾道のコントロールショットに口をあんぐり…。
UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズのディフェンディングチャンピオン橋竜彦が田島創志を伴って、開催コースの地元・茨城県笠間市の『ひたち野ゴルフセンター』と、水戸市の『エースゴルフスタジアム』を訪れたのは5月3日の憲法記念日だった。
ツアープレーヤーによる地元ゴルフ練習場の訪問。 「ファンへの感謝の気持ちを形にしたい」という想いから、選手と日本ゴルフツアー機構が足並みを揃えて、新たに開始したこの企画。
模範ショットとレッスン会のあとは、サイン会、撮影会そして「UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズ」の招待券をプレゼントだ。
「今日はほんとうにありがとうございます!」。
そう言ってペンを走らせながら、一人ひとりに声をかける2人のプロに、「必ず、応援に行くから頑張って!」とファンからの声援。 そんなやりとりに、思いが通じたような喜びがある。
今回のレッスン会を聞きつけて、こうして駆けつけてくださった大勢の地元ファンのみなさんだ。 ゴルフというスポーツを通じ、こうして同じ時間を過ごせたことに、感謝の気持ちがふつふつと沸いてくる。
午後からは、水戸市のエースゴルフスタジアムに移動した。 こちらでは、多くのジュニアゴルファーがプロの来場を待っていた。 中には、先ほどのひたち野ゴルフセンターでレッスンを受けたばかりの子もいた。レッスン会場を、はしごしているのだ!
レッスン会は、ジュニアと大人に分かれて行われたが、その必要はなかったかもしれない。大人顔負けの美しいスウィングで、2人のプロを驚かせた。 その上、挨拶もきちんとできる。 「ゴルフが大好き!」と、澄んだ目をして浮かべた笑顔。純粋なその表情には、自然とレッスンにも熱が入る。予定時間も、大幅にオーバーだ。
開催まで2ヶ月と迫った7月の「UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズ」を控え、地元・茨城のゴルフファンの暖かさに触れて、思いを新たにした2人のプロ。
「今日は子供が一杯来てくれたし、地元の方とも触れ合えた。このイベントを通じて大会が盛り上がると僕達選手も頑張れる。ジュニアに対しては男子だけでなく、ゴルフ界全体で取り組んでいかないといけない」と橋が言えば、田島も「自分が練習するよりも有意義な1日。ジュニアが育たないと僕らの未来もない。僕らが恩返しをしてゴルフ界を底上げしていきたい」と、語った。
来る本戦では橋は連覇を視野に、「勝負は勝つか負けるか。優勝を狙っていきます」と田島は初タイトルを狙って、熱い戦いを繰り広げてくれることだろう。